廃車の部品取りって違法?取り外しOKの部品もあるんでしょうか。
廃車の部品取りは「解体行為」のため、勝手におこなうと法律違反になります。付属品の取り外しはOKですよ!
「廃車の窓口」の村上がお答えしますね。
廃車にする車を少しでもお金にしたい!という気持ち、とてもよくわかります。
売れるパーツをお金にして、買い替え資金に充てたいですよね。
しかし廃車の部品取りは、車の解体行為にあたります。
車の解体は都道府県から認可された事業者だけができる作業のため、個人で勝手におこなうのはNGです。
法律に違反して部品取りをおこなった場合は、罰金または懲役が課されることも…!
個人の判断で部品取りをおこなうのはやめましょう。
ただしすべての取り外しがNGという訳ではなく、取り外しが法律違反とならない部品もあります。
もう少し詳しく知りたいな…。
というわけでこの後は、廃車の部品取りについてさらに詳しくお伝えしていきます。
部品取りについてモヤモヤを抱える、あなたの手助けとなれば幸いです!
※ちなみに、廃車にする場合でもあなたのお車に値段がつく可能性は十分にあるんですよ。
私たち「廃車の窓口」では、どんな状態のお車でも無料で廃車手続きを受け付けています。
さらに、査定の上でお値段をつけて引き取らせていただくことも!
「愛車を少しでもお金にしたい」という方は、お気軽にご相談くださいね。
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廃車の部品取りで最大1,000万円の罰金!?
まずは「廃車の部品取り」とは厳密に何なのか、勝手におこなうとどうなるのかを解説していきます。
部品取りとは、使用済み自動車から部品を取ること
そもそも「部品取り」とは、使用済み自動車(廃車にすることが決まっている自動車)から部品を取り外すことです。
解体業者は車を解体する際に部品取りをし、状態のいい部品は中古部品市場へ流通させています。
解体行為は、都道府県から許可を受けた事業者だけができるんです。
自動車リサイクル法・廃棄物処理法で禁止されている
解体許可を受けていない個人が部品取りをおこなうのは、自動車リサイクル法(正式名称:使用済自動車の再資源化等に関する法律)で禁止されています。
そもそも自動車リサイクル法は、自動車から出る資源を有効活用するために制定されました。
廃車となるお車が適切に再利用されるためにも、勝手な部品取りが禁じられているんですね。
また廃車となるお車は、いわゆる「廃棄物」。
廃棄物とされるものを勝手に処分した場合、廃棄物処理法(正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)に抵触するおそれがあります。
これらの法律に違反した場合は、以下の罰則を課せられる可能性が高いです。
自動車リサイクル法 違反 |
1年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
廃棄物処理法違反 | 5年以下の懲役または1000万円以下の罰金 |
部品取りしてはいけないのは「走行に関わる部品」
部品取りがNGなのは、大まかに「走行に支障が出る部品」。
基本的に、取り外すことで車検に通らなくなるような部品の取り外しは違法と考えましょう。
具体的にお伝えしていきますね!
駆動に関わる部品
「車の心臓」ともされるエンジンをはじめとした、車の駆動に関わる部品の取り外しはNGです。
- エンジン系一式(ラジエーター、タービン、マフラーなど)
- ミッション系の部品(トルクコンバーター、クラッチディスクなど)
- 走行系の部品(ドライブシャフト、デフなど)
- サスペンション系の部品(ロアアーム、サスペンションなど)
ちなみにこのような部品は、取り外したままの状態で放置すること自体が違法です。
ご自身で付け替え・カスタムをおこなっている方は十分にご注意ください。
エアバッグ装置
エアバッグ装置やエアバッグが内蔵されたハンドルも、部品取りが禁止されているパーツです。
エアバッグ装置の部品取りはとくに厳しく、命を守るための部品のため事業者であっても再販が禁止されています。
というのも、再販して別のお車に搭載された場合に作動異常を引き起こすリスクがあるため。
廃棄方法も特殊ですので、個人での取り外し・売却はもちろん廃棄もNGです。
電装・外装・内装系
以下のパーツも部品取りが禁止されています。
- 電装(オイルネーター、セルモーター、スピードパネルなど)
- 外装(バンパー、ドア、ランプ、ドアガラスなど)
- 内装(シート、ホイールなど)
シートやホイールなどは、社外品でカスタムしている方もいらっしゃるかと思います。
社外品の取り外し自体は可能ですが、純正品を戻せない場合は取り外しNGです。
取り外しても問題ないのは「オプション類」
廃車とするお車から取り外してもOKなのはオプションのパーツ。
いわゆる後付けのパーツは走行に影響がなく、取り外しに許可は不要です。
カーナビ・オーディオ系
カーナビやカーオーディオ、車載テレビなどのパーツは取り外しても問題ありません。
取り外しには車の解体が伴わないため、個人で作業してOKというわけです。
ETC・防犯系
ETC車載器、警報装置、防犯灯などもご自身で取り外して問題ありません。
これ以外であっても、車の所有者の方が後から搭載したパーツは取り外しOKですよ。
ちなみに商用車に取り付けられている運賃両替機なども、取り外しOKのパーツに当てはまります。
ETCは、取り外して次の車で使おうと思ってたんだ。
純正部品に戻せるパーツ
特定の部品を社外品にカスタマイズしている場合、その部品自体は取り外し可能です。
ハンドルやシート、マフラーなどをカスタムされている方は多いですよね。
ただし、取り外した後に元の純正品を戻せない場合はNGです。
ハンドルをカスタムしていた場合は、カスタム部品を取り外した後に純正のハンドルを戻しておく必要があります。
もし純正品が手元にない場合は、取り付けたままで廃車しましょう。
廃車は部品取りしない方がおトク?
さて、ここまでは廃車の部品取りについて詳しくお伝えしました。
部品取りをしても問題ないパーツもありましたが、実は取り外さない方がおトクに廃車できるかもしれませんよ…!
その理由は2つ。
- 部品のみ販売してもお金になりにくいから
- 部品がついていることで高価買取の可能性があるから
詳しく解説しますね。
部品のみ販売してもお金になりにくい
取り外しOKであるカーナビ、オーディオなどのオプションパーツは、寿命や新製品が出てくるスパンが短いものです。
そのため、中古品として売れにくいという問題があります。
さらにカーナビやオーディオは個人で取り外すのがなかなか難しいものです。
取り外しをおこなう業者もいますが、お金がかかるため赤字になりかねない…というわけなんですね。
部品がついていると高価買取の可能性も
廃車を考えていたお車であっても、廃車買取業者の査定によって「中古車」として引き取ってもらえることがあります。
その場合、オプションパーツが付属していた方が高価買取をしてもらいやすいんです。
部品を取り外して動作確認し、中古カー用品店に持っていき…といった手間を考えると、そのままお車ごと手放した方がおトクかもしれません。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます!
廃車の部品取りについて、疑問はなくなったでしょうか?
最後に記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 勝手に廃車の部品取りをおこなうのは法律違反
- オプションパーツは取り外しても問題なし
- 総合的に見て部品取りしない方がおトク
なお、「廃車の窓口」ではどんな状態のお車でもお引き取りが可能です。
独自の海外販売ルートを多数保有しているため、動かないお車や過走行車であってもお値段をつけて買い取らせていただくケースがございます。
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この記事が、廃車についてお悩みのあなたの手助けとなれば幸いです!
この記事を監修した車の専門家
斎藤たくや
カーソムリエの斎藤です。自動車リサイクル法では、車の販売者&解体業者とともに「所有者」にもリサイクル責任を果たすことが定められています。車を適切な方法でリサイクルするためにも、廃車の部品取りはNG!と覚えておきましょう。
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エンジンが動かなくなった車を廃車する予定です。
どうせならお金にしたいので、中古でも売れそうなパーツを取り外してから廃車にしようと思っています。
が、勝手に部品取りをするのってもしかして違法なんですか?
取り外してもOKな部品はないんでしょうか。