フェード現象の原因と予防方法!もしものときの対処法も解説
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>>この人が書いた他の記事「フェード現象って何?なんで起きるの?」
「どうしたら予防できるの?」
この記事では「フェード現象」の原因や予防方法、もしもの時の対処法についてお話ししていきたいと思います。
結論からお伝えしましょう!
フェード現象とは「ブレーキを長時間使い続けることで、ブレーキが効かなくなること」を言います。
もしフェード現象が起こってブレーキが効かなくなった場合は、エンジンブレーキを使って車の速度を落としましょう。
記事の中で詳しく紹介していきます。
読み終わる頃にはフェード現象についてしっかり理解し、万が一の時も落ち着いて対応できるはずです。
一緒に確認していきましょう!
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フェード現象の原因:下り坂でのフットブレーキの使いすぎ
冒頭でもお伝えしたとおり、フェード現象は長い下り坂などでのフットブレーキの使い過ぎが原因です。
ここではその理由を詳しく紹介していきます。
「フェード現象」が起きるまでの流れ
フェード現象の仕組みについてお話しする前に、まずはブレーキの仕組みを見ていきましょう。 フェード現象がより理解しやすくなるので、ぜひ読んでみてください。
《ブレーキの仕組み》
車のブレーキでもっとも一般的なのが油圧式ブレーキと呼ばれるものです。
次の流れでペダルからブレーキパッドまで力が伝わり、スピードが落ちる仕組みになっています。
- 運転手がブレーキペダルを踏む
- ①の力がブレーキ液を伝わる
- ピストンに力が伝わる
- ブレーキパッドが押し出る
- パッドがローターを挟む
- ブレーキがかかる
ここを押さえておくとこの後の理解がしやすくなります。ぜひ覚えておいてくださいね。
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なぜフットブレーキをたくさん使うとブレーキが効かなくなってしまうのか、その流れを書くと下記のようになります。
- フットブレーキを長時間使う
- 摩擦でブレーキパッドが高熱になる
- 熱でパッドが分解され、ガスが発生
- ガスがローターの間に膜を作る
- ガス膜のせいで摩擦力が減る
- ブレーキの効きが悪くなる
これがフェード現象が起こる原理です。
放出しきれなくなった熱がブレーキパッドに留まることで高熱になり、フェード現象につながるというわけです。
同じようにブレーキが効かなくなる「ベーパーロック現象」
同じようにブレーキが効かなくなるもので「ベーパーロック現象」というものもあり、こちらもフットブレーキの使い過ぎが原因となっています。
べーパーロック現象が起こる仕組みは次の通りです。
- フットブレーキを長時間使う
- ブレーキパッドが摩擦で高熱になる
- 熱がブレーキ液に伝わる
- ブレーキ液が沸騰し、気泡が発生
- 気泡が油圧の伝導を邪魔する
- ブレーキが効かなくなってしまう
フットブレーキの使い過ぎのほか、ブレーキ液の劣化でも、ベーパーロック現象が起こることがあります。日頃のメンテナンスでも、異常がないかチェックしておくと安心ですよ。
フェード現象の予防方法:エンジンブレーキの使用と定期的な点検
長い坂道ではエンジンブレーキを使用する
ここまで紹介してきたとおり、フェード現象やベーパーロック現象の原因はフットブレーキの使いすぎ。
なので、長い坂道などではフットブレーキではなく、エンジンブレーキをうまく使い、ブレーキが効かなくなるのを防ぎましょう。
エンジンブレーキの使い方は簡単で、奥に踏み込んでいるアクセルを手前に戻すだけです。
いちばんスピードの出るギアよりも、1〜2個下のギアの方がよくブレーキが効きます。
たとえばですが、
- 5段変速のマニュアル車:3速〜4速
- オートマ車:2またはLOW
に入れると、下り坂を降りるのにちょうどいいはずです。平地でぜひ試してみてください。
定期的にブレーキ液を点検する
先にも少しお話ししたとおり、ブレーキ液の劣化もフェード現象やベーパーロック現象につながります。しっかり点検しておきましょう。
ボンネットを開け、ブレーキリザーバタンク内の下記の点を確認します。
- 液が規定の量にあるか(MAXとMINの間)
- 液が濁っていないか
特に劣化が見られなくても、2年に1回、または走行距離2万キロごとに交換するのがおすすめです。
次で詳しく紹介します!
もしもの時の対策法:エンジンブレーキで減速し、停車する
もし下り坂でブレーキが効かなくなってしまった場合でも、落ち着いて対処すれば大丈夫。
予防法と同じようにエンジンブレーキを使って車の速度を落とし、安全な場所に停まってブレーキが回復するのを待ちましょう。
このとき気をつけて欲しいのが、とにかくまずは落ち着く、ということ。
下り坂で突然ブレーキが効かなくなると、焦ってしまうことと思いますが、正しい判断ができないとますます危険な状態になってしまいます。
エンジンブレーキを使用すれば安全は確保できるので、まずはしっかり落ち着くようにしてください。
そのためにも、安全な道でエンジンブレーキを使ってみるなど、普段から備えておくことが大事です。また、部品の劣化によってベーパーロック現象やフェード現象は起こりやすくなります。
普段のメンテナンスもしっかり行っておきましょう。
まとめ
ここまでの内容をまとめると、以下の通りです。
- フェード現象はフットブレーキの使い過ぎによって起こる
- 同じくブレーキが効かなくなるベーパーロック現象も、ブレーキの使い過ぎによって起こる
- エンジンブレーキをうまく使えば、フェード現象もベーパーロック現象も予防できる
- もしブレーキが効かなくなった場合は、エンジンブレーキで減速して安全な場所に停車する
フェード現象もベーパーロック現象も、エンジンブレーキを上手に使うことで予防できます。
ぜひ安全な道でいちど試していただき、いざというときに焦らないようにしてくださいね。
また、ブレーキ液が劣化しているとこれらの現象が起こりやすくなります。
古い車にお乗りの場合は買い替えも視野に、考えてみると良いでしょう。
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フェード現象について、疑問は無事解決できたでしょうか?
少しでもお役にたてなら幸いです。
『廃車の窓口』の村上がお伝えしました。
最後までお読みいただきありがとうございました!
この記事を監修した車の専門家
斎藤たくや
カーソムリエの斎藤です。フェード現象もペーパーロック現象も、原因はフットブレーキの使い過ぎ。エンジンブレーキを上手に使うことで予防できます。特に、長い坂道などでは意識して使うようにしてくださいね。
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